野生酵母で自然に最後まで発酵を促す
「自由放任」という名のワイン
「レッセフェール」は自由放任の意味。ワイン造りが人間の自然に対する操作の結果出来るとすれば、自由放任で栽培・醸造を行った場合、どのような結果が生まれるのかという疑問から取り組んだワイン。
大樽の中で野生酵母が自然に最後まで発酵を続け、そのまま放置し、最終的な調和に至り、仕上がる。ワインがおのずからなるべくしてなった味わい。
使う品種は生産年によって異なるが、2018はリースリング100%。
手作業で収穫後、除梗し、足で踏んで破砕。マセレーションなし、野生酵母で発酵。大樽で2年間澱引きなしで熟成。亜硫酸無添加、ノンフィルターで瓶詰。
作り手 | クリスチャン・チダ
タイプ | 白
産 地 | オーストリア/ノイジードラーゼー
葡 萄 | リースリング
土 壌 | Edelgrabenの畑(表土にシスト、下部に石灰質土壌)
S O 2 | 無添加
度 数 | 12%
容 量 | 750ml
ワイナリー情報
オーナー醸造家のクリスチャン・チダは、実験的な醸造に積極的なオーストリアの醸造界の中でも異端児と呼びたくなる存在。醸造学校へ通ったこともなく、グラフィック・デザイナーだったが2007年に父親から醸造所を継ぐと、一年で全く新しい独自のスタイルに切り替えてしまった。ワイン造りは祖父と父、そしてロワールとブルゴーニュの生産者達から見よう見まねで学んだというが、様々な大きさの木樽(225〜2000リットル)を自在に使いこなしている。醸し発酵を含めた醸造方法を直感的に決めて、一度決めたらあとは極力手出しせずに樽の中のブドウがワインになるのをただ見守る。
モットーは「レッセ・フェール」。放置して、自ずから調和に至らせる自由放任主義だ。亜硫酸は添加しないか、してもごく微量。そしてノンフィルターで瓶詰めする。イルミッツのごくなだらかな土地に約8haのブドウ畑と、それ以外の農地を約14ha所有していて、羊やアヒル、ガチョウなどを飼っている。栽培はビオロジックで堆肥には近郊の国立公園に住む牛糞を使う。
25に分かれた区画で栽培しているのは白はショイレーベ、ヴァイスブルグンダー、グリューナー・ヴェルトリーナー、ムスカート、赤はツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュ、カベルネ・フラン、シラー。ウィーンに住んでいた頃親交のあった画家アルフレート・フリドリチカ(2009年に他界)のエッチング作品『地上の楽園』Himmel auf Erdenをエティケットにした同名のワインの自由奔放さ、グリューナー・ヴェルトリーナーを醸し発酵した「ノン・トラディション」の底知れないスケールの大きさ、「ドームカピテル」のカベルネフランの端正で繊細な深み。彼の造るワインは、いずれもが独自の世界を構築している。
/お1人様、1本までご購入いただけます。/
/未成年者の飲酒は法律で禁止されています。/
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